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不動産投資の初心者にありがちな失敗例

ここでは、不動産投資の初心者が陥りがちな失敗事例をご紹介しています。不動産投資は、成功を狙うよりも失敗を避けるほうが大切です。失敗した方々と同じ轍を踏まないよう、以下、しっかりと理解してから不動産投資に向かいましょう。

【目次】
  1. 不動産投資の初心者がおこした失敗事例からみる対策
    1. 失敗事例1:大学の都心回帰で需要が激減
    2. 失敗事例2:中古物件のずさんな管理体制
    3. 失敗事例3:サブリースの思わぬ落とし穴
    4. 失敗事例4:次の入居者がすぐ決まるとは限らない
    5. 失敗事例5:売却金額がローンの残額を下回る
    6. 失敗事例6:家賃滞納に対する対策・準備をしていなかった
  2. 初心者が不動産投資の失敗をしないために意識すること
    1. 「依存物件」には手を出さない
    2. 「競売物件」には手を出さない
    3. 表面利回りに惑わされない
  3. 不動産投資のプロ

不動産投資の初心者がおこした失敗事例からみる対策

失敗事例1:大学の都心回帰で需要が激減

会社員のAさんは当時35歳、以前から投資に興味があり、友人の勧めで不動産投資をスタートしました。

利回りの高さを優先してエリアはやや郊外を選択。郊外における空室リスクは認識していたので、大学キャンパスが近くにあり学生需要が見込める、手堅い新築ワンルームマンションを購入しました。Aさんの想定通り入居者はすぐに決まり、毎年新入生がいるので需要は途絶えることなく、安定した経営を行うことができました。

失敗した理由

ワンルームマンションを購入して6年後、それまで順調だった需要に大きな変化が起こりました。郊外の大学のキャンパスが、次々に都心回帰を始めたのです。

この流れに乗るかのように、Aさんが所有していた物件の近くにあった大学も都内へと移転。地域から一気に学生が減ったことで、一帯の家賃相場は急落しました。

Aさんが所有していた物件は、駅からやや離れた立地。学生とは違い、家賃よりも利便性を重視する単身社会人のニーズには、なかなかマッチしませんでした。

たとえ入居者がゼロとなっても、ローンの支払いや維持費、広告費はかかります。結果としてAさんの物件は、長く赤字経営が続くこととなりました。

どうすれば良かったのか?

Aさんは、特定の施設に頼らないマンションを選ぶべきでした。

大学や工場など、特定の施設からのニーズを目論んでいる物件を「依存物件」と言います。「依存物件」は、その目的となる施設が存在しているうちは経営が順調なのですが、施設が移転や閉鎖すると一気にニーズが低下します。

Aさんが選んだマンションは、典型的な「依存物件」です。Aさんは、大学という1つの施設だけに頼らず、複数の大学、複数の会社からのニーズがある物件を選ぶべきでした。

失敗事例2:中古物件のずさんな管理体制

会社員のBさんには、夫と中学生の娘が1人います。主人に万が一のことがあったときに、娘に苦労をかけたくないという思いで不動産投資を始めました。

Bさんが選んだのは都心の築28年の中古ワンルームマンション。新築よりも高利回りだったことと、物件エリアの需要が高いことから購入へ踏み切りました。

立地が良かったので入居者はすぐ決まり、順調なスタートを切ったはずでした。

失敗した理由

ところがマンションを購入して1年後のある日、マンション管理会社から多額の臨時修繕費の請求が入りました。建物全体の給水管工事が必要となり、これまで積立てきた修繕費では不足してしまう、との理由でした。この時はじめて、Bさんは管理会社の修繕計画がずさんであったことを把握。マンションを買う前に調べておけば良かったと思っても、後の祭りでした。

この臨時修繕費とは別に、日ごろの管理会社の不適切なメンテナンスが蓄積し、エアコンや給湯器などの故障トラブルが続出。これら費用をまかなうためにBさんは預金を切り崩すことになるなど、およそ収益どころではない状態に陥ってしまいました。

どうすれば良かったのか?

表面利回りだけを見ると、確かに新築物件よりも中古物件のほうが魅力的です。しかしながら、その後にオーナーが負担することとなる修繕費などは、それまでの管理会社のメンテナンス状態や、修繕計画の質に左右されます。これら背後の状況を正確に知ることは、プロでもない限り難しいと言わざるを得ません。

少なくとも不動産投資の初心者の場合には、イレギュラーな修繕費発生等のリスクが低い新築物件を選んだほうが無難です。

失敗事例3:サブリースの思わぬ落とし穴

公務員のCさんは当時25歳、投資全般に興味があり、そのなかでも一番手間がかからない不動産投資に目を向けました。

空室リスクが懸念ではありましたが、営業担当者から30年のサブリース契約を勧められ、空室期間も家賃が保証されるなら安心だと思い、築5年のワンルームマンションの購入に踏み切りました。すぐに入居者は決まり、不動産投資は順調な滑り出しとなりました。

失敗した理由

購入したマンションをサブリース契約してから3年後、次の入居者が決まるまでに2か月間の空室が生じました。この時に初めて、Cさんは「60日間の免責期間」を設定していたことを思い出しました。

免責期間の間、不動産会社はCさんに対し、サブリース契約に基づく家賃を支払う義務はありません。空室によって生じた2か月間の損失は、すべてCさんが負担する形となります。

その後もたびたび空室が生じたものの、その都度、免責期間が適用されて損失はCさんが負担する格好に…。加えて、数年置きに不動産会社からサブリース契約の家賃見直しが行われたため、当初Cさんがイメージしていた収支計画は、みるみる崩れていきました。

どうすれば良かったのか?

たとえ30年間のサブリース契約を結んだとしても、契約期間の間には、何度も家賃の見直しが入ります。また、Cさんのように免責期間が設けられることも一般的です。

サブリース契約がなくとも、事前の十分な対策により、空室リスクや家賃下落リスクを低下させることは可能です。Cさんは、王道の提案をしてくれる良質な不動産会社と関わるべきでした。

失敗事例4:次の入居者がすぐ決まるとは限らない

最寄駅から徒歩20分の場所にある築18年のワンルームを購入したDさん。すでに購入時点で入居者がいたため、入居者募集のリアリティを経験することなく、理想的なスタートを切ることができました。

購入金額は1000万円で家賃は65,000円。予想を超える利回り7.8%での運用開始となりました。

失敗した理由

ワンルームを購入してから半年後、当初からいた入居者が退居。ちょうど引越しシーズンの閑散期ということもあり、以後7ヶ月もの間、新しい入居者が見つからない状態が続きました。

当初計算していた利回り7.8%は、結局、皮算用に。ローンの返済に給料からの持ち出しもあったことで、結果として初年度の利回りは2.6%となってしまいました。

入居者が見つかりやすい物件という説明を受けて買ったワンルームでしたが、運が悪かったのかどうか何なのか、入居者募集に苦労したDさん。今の入居者がいつ退居してしまうのか、ビクビクしながら毎日を過ごしています。

どうすればよかったか

Dさんの最大の敗因は物件の場所です。Dさん本人は「運が悪かった」と考えているかもしれませんが、運のせいではありません。

ワンルームへの入居者は、基本的に「帰って寝るだけの場所」を探して部屋を探します。したがって、必然的に通勤・通学の利便性が良い駅近の物件に人気が集まる傾向があります。

Dさんが買ったワンルームは駅から徒歩20分とのことですが、一人暮らしを前提とした物件と考えると、これは少々遠いと言わざるを得ません。やや初期投資がかかったとしても、より駅近の物件を選ぶべきだったでしょう。

「購入価格は安いけど入居率が低い物件」と「購入価格はやや高いけど入居率が高い物件」を比較するならば、不動産投資の場合には、後者に軍配が上がります。

失敗事例5:売却金額がローンの残額を下回る

新築マンションを1室購入したEさん。人気エリアで駅近という条件でもあったため、最初の入居者はすぐに決定。その後、住人が何人か入れ替わりましたが、入れ替わりのときの空室期間は常に1ヶ月以内と短期でした。

月々のローンの返済に持ち出しはなく、きちんと家賃の中から充当。理想的な不動産運用が続いていました。

失敗した理由

順調に進んでいたマンション経営でしたが、購入から4年後、Eさんに思わぬ事件が起こりました。

Eさんは別件で親族の保証人になっていたが、その親族が失踪。約1500万円もの返済がEさんへと回ってきたのです。

1500万円という現金を持っていなかったEさんは、泣く泣く運用中のマンションの売却を検討。まずは売却金額を査定してもらおうと業者に相談したところ、実にローンの残額を下回る査定金額を提示されたのです。

困り果てたEさん。売却すべきかどうか悩みましたが、他から現金を作ることができない以上、売却するしかありません。せっかくの順調な運用が、ここでストップすることとなりました。

どうすればよかったか

新築物件の購入価格には、物件の宣伝広告費や営業マンの人件費、ディベロッパーの利益などが加算されているため、実際の物件価値に対して2~3割ほど金額が上乗せされている、と言われます。

そのため、購入してからほどない年月で売却すると、売却金額がローンの残金を下回ることがあるので注意しなければなりません。

また、かりに売却益が出る状態で物件を手放すことができたとしても、購入から5年以内に物件を売却をした場合、利益に対する課税率は高率の40%が適用されます。こちらも基礎知識として押さえておきましょう。

以上の点を踏まえると、新築物件を購入する場合には「まとまった資金が必要になったときの準備・対策」を考えておくことが大切と言えるでしょう。

失敗事例6:家賃滞納に対する対策・準備をしていなかった

中古のワンルームを購入し、経営を始めて5年目になるFさん。立地の条件が良かったこともあり、長期的な空室を経験せず、順調に運営が続いていました。

昨年、2人目の入居者から3人目の入居者へと入れ替わりましたが、3人目の人はきちんとした会社員。入居から数ヶ月間、家賃の支払いに滞りはありませんでした。

失敗した理由

ところがあるときから、その入居者の家賃支払いが遅れがちになり、やがて3ヶ月間にわたって滞納状態に…。管理会社を経由して入居者に事情を聞いたところ、働き方改革によって残業がほとんどなくなり収入が激減した、とのことでした。

人柄の良い入居者だけに、退居を強く勧告することもできません。一方で、Fさんは、自身の預金を取り崩してローンを返済中。本末転倒な不動産経営が続いています。

どうすればよかったか

家賃滞納には迅速な対処が必要です。担保としての敷金の範囲内のうちに対処するか、または保証人が無理なく支払える滞納額のうちに対処しなければ、問題が深刻化してくることがあるからです。

家賃滞納に対しては、タイミングに応じた具体策を用意しておくべきでしょう。たとえば、滞納1ヶ月で連帯保証人への電話連絡と督促状の送付、滞納2ヶ月で内容証明郵便の送付、滞納3ヶ月で法的措置への移行、などです。

あるいは、収益率がやや下がる可能性がありますが、保証会社の家賃保証サービスを契約しておく、という方法もあるでしょう。

投資家は、イコール大家さんでもあります。滞納に対しては、情に流されずに毅然とした態度で臨むようにしましょう。

初心者が不動産投資の失敗をしないために意識すること

初心者が不動産投資で失敗しないために、以下の3点をしっかりと意識しておきましょう。

「依存物件」には手を出さない

上でご紹介したAさんは、大学に頼った「依存物件」で失敗しました。不動産投資を行う際には、対象となる物件が「依存物件」でないかどうかを、しっかりと調査して見極めましょう。

「競売物件」には手を出さない

購入価格が割安という理由で、初心者は「競売物件」に関心を示しがちです。ところが「競売物件」は、内覧ができないことや、売主が瑕疵担保責任を負わないこと、買主が入居者を退去させなければならないことなど、投資におけるリスクが多すぎます。初心者が手を出す物件ではありません。

表面利回りに惑わされない

表面利回りの高い物件には、次の入居者が入るときに家賃が大幅に下がるなど、様々なリスクが潜んでいる恐れがあります。目先の利益に踊らされることなく、周辺の同等物件と似たような家賃かどうかなどを冷静に調べ、グレードに合った利回りの物件を選ぶようにしましょう。

不動産投資のプロ
東京日商エステム中山課長

東京日商エステム 課長

中山裕嗣

不動産投資に「ウマい話」は滅多にありません

不動産投資の世界には、「ウマい話」などないと考えてください。

まれに、我々プロも驚くようなオイシイ物件もありますが、株式投資やFX投資と同じように、オイシイ投資対象は、その分だけリスクも高めです。表面利回りの高い物件や、サブリース契約が可能な物件などは、投資家にとって「ウマい話」。そういった提案をされた場合は本当に信頼できる会社なのか一度振り返りましょう。

あらためて不動産投資は、ハイリスクハイリターンの投資ではなく、ローリスクローリターンの投資であることを理解してください。

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